令和8年度の最低賃金改定額が答申|千葉県は1,195円に

令和8年度(2026年度)の地域別最低賃金について、全国47都道府県の地方最低賃金審議会から改定額が答申されました。

全国加重平均は1,177円となり、前年度から56円の引上げとなります。

最低賃金の大幅な引上げが続いているため、事業主の方は、パート・アルバイトだけでなく、月給制の従業員についても、最低賃金を下回っていないか確認しておくことが大切です。

令和8年度の最低賃金は全国平均1,177円に

厚生労働省によると、令和8年度の地域別最低賃金について、全47都道府県の地方最低賃金審議会から改定額の答申が出そろいました。

全国加重平均は、

1,177円

となり、前年度の1,121円から、

56円の引上げ

となります。

今回の引上げ額56円は、最低賃金の目安制度が始まった昭和53年度以降で2番目に大きい引上げ額です。

ただし、1,177円は全国一律の最低賃金ではありません。

地域別最低賃金は都道府県ごとに異なるため、事業所の所在地に応じた最低賃金を確認する必要があります。

千葉県の最低賃金は1,195円に

千葉県では、最低賃金が、

1,140円 → 1,195円

に引き上げられます。

引上げ額は55円です。

千葉県については、すでに正式決定・官報公示されており、

令和8年(2026年)10月1日から1,195円

となります。

千葉県内の事業主の方は、10月1日からの最低賃金引上げに向けて、従業員の賃金を確認しておきましょう。

全国の最低賃金はいつから変わる?

全国の最低賃金は、すべての都道府県で同じ日に発効するわけではありません。

令和8年度は、2026年10月1日から12月2日にかけて、各都道府県で順次発効する予定です。

そのため、千葉県以外の事業所については、それぞれの都道府県の発効日を確認する必要があります。

また、現時点では「答申」の段階であり、正式決定前の都道府県については、今後の手続きを経て決定されます。

会社が確認しておきたいこと

最低賃金の引上げに伴い、会社では次のような点を確認しておきましょう。

① パート・アルバイトの時給

まず確認したいのが、時給制の従業員です。

例えば千葉県で現在、

時給1,150円

としている場合、10月1日以降は最低賃金1,195円を下回るため、賃金の引上げが必要になります。

一方、すでに1,200円など最低賃金を上回っている場合、最低賃金の引上げだけを理由として55円の昇給が必要になるわけではありません。

ただし、従業員間の賃金バランスなどを考慮して、賃金を見直すことは考えられます。

② 月給制の従業員

最低賃金は、時給制の従業員だけが対象ではありません。

月給制の従業員についても、最低賃金の対象となる賃金を1時間当たりの金額に換算して、最低賃金と比較します。

そのため、

「月給制だから最低賃金は関係ない」

ということではありません。

③ 最低賃金の比較対象となる賃金

最低賃金と比較する際には、すべての手当を含めるわけではありません。

例えば、

  • 精皆勤手当
  • 通勤手当
  • 家族手当
  • 時間外・休日・深夜労働に対する割増賃金
  • 臨時に支払われる賃金
  • 1か月を超える期間ごとに支払われる賃金

などは、最低賃金の比較対象から除外されます。

そのため、月給の総額だけを見て判断するのではなく、最低賃金の計算方法に沿って確認することが重要です。

④ 求人票・求人広告

求人を出している会社は、求人票や求人広告の賃金額についても確認しておきましょう。

最低賃金の引上げ前の金額を掲載したままになっている場合は、10月1日以降の賃金額に合わせて見直す必要があります。

⑤ 賃金バランス

最低賃金の引上げによって、これまでの従業員間の賃金差が小さくなることがあります。

例えば、

  • 新しく採用する人の時給
  • 勤続年数の長いパート社員
  • 正社員

などの賃金水準をあわせて確認することで、賃金制度全体を見直すきっかけにもなります。

「最低賃金+55円」の昇給が全員に必要なわけではありません

千葉県では最低賃金が55円引き上げられますが、

「すべての従業員の賃金を55円上げなければならない」

という意味ではありません。

最低賃金を下回る従業員については、最低賃金以上となるよう対応する必要があります。

一方、すでに最低賃金を上回っている従業員については、最低賃金の引上げだけを理由として同じ額の昇給が義務付けられるわけではありません。

ただし、賃金バランスや人材確保などを考慮して、会社として賃金を見直すことは考えられます。

特定最低賃金にも注意

今回取り上げているのは、都道府県ごとに定められる地域別最低賃金です。

一方、特定の産業については、地域別最低賃金とは別に特定最低賃金が定められている場合があります。

対象となる業種の事業主の方は、地域別最低賃金だけでなく、特定最低賃金についても確認しましょう。

まとめ

令和8年度の最低賃金は、全国的に大幅な引上げとなる見込みです。

全国加重平均は、

1,177円(前年度から+56円)

となりました。

千葉県では、

1,140円 → 1,195円

となり、令和8年10月1日から発効します。

最低賃金の引上げに向けて、事業主の方は、

  • パート・アルバイトの時給
  • 月給制従業員の賃金
  • 最低賃金の比較対象となる賃金
  • 求人票・求人広告
  • 賃金規程
  • 従業員間の賃金バランス
  • 特定最低賃金の該当の有無

などを確認しておきましょう。

最低賃金は毎年改定されるため、今回の改定をきっかけに、自社の賃金設定や給与体系を確認してみてはいかがでしょうか。

当事務所では、最低賃金の確認や賃金制度、給与に関する労務相談を承っています。お気軽にご相談ください。


更新履歴

  • 2026年9月15日:令和8年度の最低賃金改定額の答申について掲載
  • 今後、各都道府県の正式決定・発効状況に応じて更新予定です。
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